初夏のさわやかな風の中、会場のお祭り広場には、ござが敷かれ400人近い参加者は思い思いに腰を下ろして登紀子さんの歌を楽しみました。
「花」に始まり「Never give up tomorrow」まで12曲あまり、間に小川和隆さんのギター演奏も入ったコンサートでは、その時の雰囲気で、客席の中に入ったり、贈られた赤いバラの花束を「明日は母の日よね」と、地元のおかあさんたちに1本ずつ配ったりされました。
コンサートの中では、登紀子さんもダムのことにはほとんど触れられませんでしたが、途中、詩集「ダムに沈む村」と「自分たちのお墓はどこになるのだろう」という地元の人の手紙を朗読され、その時ばかりは会場もしんみりとした雰囲気になりました。
翌日は、八ッ場あしたの会・八ッ場ダムを考える会の渡辺さんの案内で、滝見橋、三つ堂、造成が進む代替地など歩き、新緑を楽しみながらも、訪れる度に変わりゆく川原湯の様子に複雑な思いを胸に抱きつつ帰途につきました。(川合)
※会場のお祭り広場の写真は、コンサート中は撮影できないので、始まる前に撮影しました。