日本で生まれ育った李さんですが、朝鮮では族賦という一族の歴史をとても大切にするそうで、自分のルーツがどこにあるかに、こだわりたいとのことでした。当日も、親族の写真を持ってきてくださり、ポジャギに対する思いなどのお話をききました。
現在は北朝鮮と韓国とに別れていますが、元々は北も南も同じ民族であり、1本の国境のせいでその後の人生が大きく変ることになってしまう国のありよう、そして隣国である日本に住まいながら思いをはせている在日コリアンの人たちに複雑な思いを抱きました。話の途中で、李承晩ラインなどという最近耳にしなくなった言葉も出ました。殆どの人は初めて聞く言葉だったようで、すんなりとわかる参加者は時代の流れを感じたようです。
李さんは全国各地でポジャギの展示を通して語り合う場を得ています。金曜サロンの翌日の7月18日から2日間は、立川市の中央図書館で児童文学者とのコラボでポジャギとハングルで書かれた絵本を展示する企画がありました。人と人が出会い語り合うことでお互いを知る一歩が始まる——そう強く感じる李さんのお話でした。
*しばらくお休みをしていた金曜サロンですが、7月から再開しました。
さまざまなテーマでお話しを伺っています。
ぜひ、お越しください。