病院内で暮らす子どもたちの喜び

美術教師の視点から     8月金曜サロン

 今回のゲストは院内学級で美術の教師をされている牧野智恵子さんです。
 院内学級というのは、病気などで入院をしている子どもが通う病院内にある小学生・中学生を対象にした教室です。日常は9:15〜15:00が基本で、午前中は集団で過ごし、午後は個別に対応したメニューに従って過ごします。
 当日は子どもの作品のいくつかを見せていただきました。学級の性質上、急に病状が変化する子どももいるそうで、そのような中でいかにその子のオリジナリティを活かすか、また、作品作りに際しては、自分でできるという経験、できたという喜びを味わって欲しいとのことでした。
 普通の子のようには力が出せない子もおり、水を加えるとマシュマロのように柔らかくなる「天使の粘土」や0円粘土(トイレットペーパーを利用したもの)など、扱う素材にも工夫をされていました。
 牧野さんは、以前海外協力隊でベトナムにいらしたことがあり、盲、聾の養護学校で教師をされていたそうです。
 地域・人とのつながりがなくては子どもは育っていかないし、また、子どもは子どもの中で育っていくのだと力強く話されていました。