5月金曜サロン 都市農業のあり方~市民型体験農園~みのり村 粕谷さん
今月の金曜サロンのゲストは「みのり村」の粕谷さんです。今回は直接みのり村に伺って、お話を聞き、畑も見学させていただきました。
もともとは農業高校の教師をされていましたが地元に戻られ、7年前から体験型市民農園を開設しています。「○○しなければいけない」ということだと辛くなってしまうから、楽しみながら参加できるようなものにしたいとの考えをベースに始められたとのことです。現在は85区画のうち75区画程が使用されているとのことで、生徒さんはビニールハウスの教室で、講義を受けた後、それぞれ自分の畑で作業します。
当日見学した畑では カブの隣に人参、ピーマン・ナスの周りにはネギなどを植えて農薬を極力減らした栽培ができるよう工夫されています。単一植物を広い面積で植えると蝶などが卵を産み付けるが交互に違うものが植えてあると、卵を産み付けようときた蝶も迷うのだとか・・・確かにモンシロチョウが何匹か飛んでいましたが、あちこちと目標を定められずにさまよっている感じです。
庭の一角にしつらえたビオトープではカエルが生息(見学したときにはオタマジャクシがワンサカ・・・)カエルは1日100匹の蛾を食べてくれる貴重な存在ですが、農薬に弱く、日本アマガエルは2010年に東京のレッドリストに挙げられたのだとか、カエルがいることでひとつの環境指標になっているとのことでした。
通常の教室の他に、特別講座も計画、しいたけ栽培など農業を使っての地域振興も目指しています。また、ビニールハウスは災害時には最大限利用できると、炊き出し訓練や、石窯を作ってピザを焼いたり、それはまた災害時の暖房器具となるなど、防災に直結するものも楽しみながら役立てる工夫もされています。
お話を伺っていると、次から次へとアイディアが湧いてくるご様子。「小平版ダッシュ村」なんて言葉も飛び出して、これから、どんな風に農業を基盤としたまちづくりに広がっていくのか楽しみです。