金曜サロン 「成年後見制度とは ~一人ひとりの財産と権利を護り自分らしく暮らすために」
ゲスト:徳永 智子
(NPO法人生活応援あらかると 理事/権利擁護センターぱあとなあ東京会員)
今年3月以降、新型コロナウィルス感染症予防対策で金曜サロンは休止していました。
公民館利用が可能になったので広い講座室で予防対策をとりつつ、再開しました。
徳永さんのお話は、後見制度についてのわかりやすい説明の中に、地域で活動しているからこその実態の課題への熱い想いを感じました。
「成年後見」とは、認知症の高齢者や知的障がいや精神障がいの方を法律的に保護し本人の権利を護ることで、その代理権を持つ人を後見人といいます。「成年後見」には「任意後見」と「法定後見」があり、後見人は、本人の判断能力が低下しても、本人の意思を尊重した生活を保てるよう生活上の必要な契約の締結を行うことができる人です。
後見人はだれでもなることができますが、「法定後見人」は裁判所が決めるので選ぶことができません。(裁判所に申し込む前に後見人を決めて立候補してもらうことはできる)
高齢世帯や一人暮らしが増えており、認知症といわれても必ずしも施設などに入居できません。また、医療や介護施設などに入所しても本人の思うように生活することができないこともあります。
住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、信頼できる人が本人の代わりに本人の意思決定を尊重して支援する、本人の意思に基づいて自身の生活を守っていくために成年後見のしくみはとても大切です。
地域包括ケアシステムの構築において、当事者の権利擁護をすすめていくためには未だそのしくみの一つである成年後見制度はわかりにくく周知されていないのが現状です。
生活者ネットとして、成年後見利用促進法を活用し、問題提起しながら地域連携ネットワークづくりを進めていくよう求めていきます。