種苗法について学ぶ
8月18日、種苗法について考える学習会を開催しました。コロナ禍において、市民生活は制約され政治も混迷しているにも関わらず種苗法が改正されようとしています。しかし報道されることが少ないため、メリットやデメリットを含めどのような改正なのか、市民・消費者が詳しい内容を正しく知ることができない状況です。
講師のたねと食とひと@フォーラムの西分千秋さんのお話は種苗法改正について中立の立場から、主要農作物種子法廃止の話やゲノム編集食品なども含めてのお話でした。
今回の改正について、メリットとしては種や苗を育てる育成者の権利が守れることがあげられ、デメリットとして、新種の開発、品種改良のための公的予算が削減される懸念があることや、農作物の違法な海外流出を防ぐためには、海外にも日本と同じような品種の登録制度が必要なことなどがあげられました。
また、問題視されている「種の自家採取ができなくなる」ことについては、まずは対象が農業者であり、家庭や市民農園での採取は違法ではないこと、農業者であっても登録品種以外は自家採取できるとのことでした。
お話ではいわゆる著作権料にあたる許諾料は都道府県など公的な機関が開発したものであれば高額になることはない。民間でもあまり高額にはならないだろうとのことでしたが、参加者の感想にもあったように、農業者や育成権者の話を聞くことやさまざまな立場の意見を聞き判断していくことが大切だと感じました。
今後も私たちが命をつなぐことに欠かせない「食」をキーワードに、学習会を開催したいと思います。