新しい年を迎えて

すべての人にとって心安らかな一年になりますよう、お祈り申し上げます。

昨年を振り返ると、地震や台風、大雨などの被害がまたしても相次ぎました。大規模停電や各地で発生した河川氾濫による広範囲な被害。被災地の復旧改善は長期にわたりなかなかすすんでいません。
被災された方々に思いを寄せつつ、お見舞い申し上げます。
そして、地球温暖化の深刻さ、気候変動の危機について認識し、環境問題に早急に取り組まねばならないことは、グレタ・トゥンベリさんの国連気候変動会議での率直で事実に即した演説や学生ストライキによって世界中に拡散されました。

国政では、「毎月勤労統計」の調査手法の誤りの公表から他統計でも不正やミスが見つかるなど政府統計全体への不信感が広がりました。選挙違反疑惑が浮上した閣僚の辞任も相次ぎ、首相主催「桜をみる会」の疑惑問題まで起きましたが説明ないまま中止になりました。また、福島原発事故の責任を問う東電刑事裁判は、事故被害者などを中心に多勢の人が告訴から裁判までの長い道のりを経てようやく手にしたものでしたが、ありえない無罪判決となり私たちの憤りは頂点に達しています。
安倍1強政治に対して、政治への不信感を募らせる思いと激しい憤りは、市民政治へ立ち戻らせるためのエネルギーに転じて、自治するまち、参加型政治の実現に向けてすすめていかなければなりません。

また、児童虐待死という悲しい事件が相次いだことを受け、親による子への体罰を禁止する改正児童虐待防止法が昨年6月に成立。子どもへの虐待を防ぐためにもDV被害者を含み親への支援が欠かせないこと、あってはならない暴力が支配を生み暴力と認識できずにいたことで幼い命が失われることのないようにしていかなければなりません。
生活者ネットワークでは、日本のジェンダーギャップ指数が世界121位の低さの背景にある「女性の暮らし」をテーマにプロジェクトを立ち上げ調査研究を積み重ね、ジェンダー政策を提案し続けています。

政治は生活をより良くするための道具だからこそ、何よりも地域、現場にいる市民が考え行動し、地方政治を変えていくことがより良いまちづくりに繋がっていくものです。
そのためには多様な人々の声か生かされ、参加と協働で市政が実働していくよう、「生活と政治をつなぐ」をモットーに、生活者ネットワークは怯むことなく活動をすすめていきます。

みなさま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。